【書評】 鏡子の家 著者:三島由紀夫 評価☆☆☆★★ (日本)

三島由紀夫の『鏡子の家』を読んだ。新潮文庫にして600ページ超の大作。「みんな欠伸をしていた」という象徴的な言葉から始まる、虚無的な物語だ。 ■物語 鏡子という30歳くらいの資産家のシングルマザーの元に集まる4人の男たちを通して、第二次大戦後、経済的に振興する日本における虚無的な世界観を描いている。舞台は19…