ひみつのアッコちゃん 評価☆★★★★ (2012年、日本)
映画『ひみつのアッコちゃん』は、綾瀬はるか(ひみつのアッコ)、吉田里琴(幼少期のひみつのアッコ)が良かった。しかし良かったのはキャストだけ。
ストーリーは企業再生ものなので、全然面白くなかった。
そんなものを観客が求めているのか?
ひみつのアッコちゃんなら、女の子が誰しも憧れる、「変身への願望」を叶えてあげるストーリーであるはずだ。それが企業再生じゃあ、惹かれないよね・・・
しかも、アッコの「コンパクト」への思いが十分に描かれていない。もっとたくさんエピソードが欲しかった。あるいは、もっと大きな、象徴的なエピソードが・・・
そうじゃないと大人の郷愁を誘えないよ、この映画を見たって。
せっかく、アッコを演じた、二人の主演女優は名演技だったのに。
本当に綾瀬はるかは凄い。
『海街dialy』で見せた、日本の伝統的な美人を思わせる奥床しさも出せるし、今回みたいなはっちゃけた演技もできる。
しかも、『ひみつのアッコちゃん』の場合、11歳の少女が大人になった演技なので、凄く難しい。
どうかすると、演技をしていない時の綾瀬になってもおかしくない。つまり「天然」だ。
でも綾瀬は天然には見えない。11歳の少女が中に入っているように見える。その自然さが凄い。
もう若手ではこの人を超える女優は日本にはいないだろう。
セクシーな演技もできるだろうし、非常に器用だ。
演技力は綾瀬の足元にも及ばないが、なぜか大女優扱いの吉永さゆりのように、長く生き残れる女優になるはず。今のままならな。
そしてもう一人良かったのが吉田里琴。
何?何なのこの子は!!!
って思っていたら、名作ドラマ『リーガルハイ』(シーズン1)の子役じゃないの!
アッコの幼少期、上手いなぁと思ってたら、『リーガルハイ』の子だった。
ってなわけで、主演女優二人を見るためだけなら価値がある映画だ。それ以外は本当にしょうもない。
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