好きなものと、嫌いなもの

書評・映画レビューが中心のこだわりが強いブログです

神輿軽くて、パーが良い

テリー伊藤氏とオリラジ中田氏、、、


公約さえも未だ何も考えていないと平然と言い放つ、(出馬を取り下げた)石田純一氏並みの鳥越俊太郎氏に対して、「ふざけるな」と怒鳴るならともかく、両氏は、絶賛だの「好感持てる」だの、そのナンセンスぶりに俺は敢えて喝采をお届けする。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

テリー伊藤氏に至っては、「軸が乱れていない。勉強していないことをちゃんと言えることにすごさを感じる」と、鳥越氏を支持しているのか愚弄しているのか全く分からないコメントを吐く始末だ。勉強していないことをちゃんと言えるっていうことは、「私はバカです」と告白しているということであろう。それに「すごさを感じる」って一体・・・

テリー伊藤氏は俺の好きな「元気が出るテレビ」に関わった人だけに全否定はしないけれど、政治的なセンスは皆無だということがよく分かる。

 

オリラジ中田氏は、「一番都民が求めている“気持ち”がある人。用意周到に準備をして完璧な会見を開いてできる人だなと思うよりは、みんなのために急きょ立ち上がったんだというほうが好感が持てる」と言う。テリー伊藤氏よりは未だマシなコメントだが、鳥越氏が公約もないのに出馬することを批判せずに好感を持つことは、都民の俺には出来ないし、中田氏がその点を批判しないのはおかしい。

みんなのために急きょ出馬したということが分かるのが鳥越氏だというのは、一見するとそんな気がしないでもないが、気持ちだけの人なんて行政に向いていない。それこそ石田純一氏と同じで、純一氏も、ちょっと鋭いツッコミを記者からされると何も答えられない。あのマック赤坂氏にさえ批判されるくらいだ。

というよりも、鳥越氏の会見から俺は「気持ち」を感じることが出来なかった。なぜなら、公約について語り得ず、他候補についても語り得ない鳥越氏に、都をコントロールする力はないと言えるし、そういう人に「気持ち」を感じることは出来ない。いくら都民だって、鳥越俊太郎氏が超有名人であっても、当選させはしないだろう。

都知事を目指すくらいなら、”会見”で用意周到に準備をして臨む必要はないだろうが、公約を語り得る程度の用意周到さは、最低限必要だろう。それがない鳥越氏に気持ちがあるなんて、どこを見て言っているのか?気持ちがあるかないかは、みんなのために急きょ出馬したなんていう勢いよりも、公約をしっかりと語り得るところに気持ちを感じる筈である。普通はそうだろ?

 

ただ、コワイのは宇都宮健児氏の動向だ。参院選でも一定の成果を集めた野党統一候補。「自公対無数の野党」ではなく、「自公対野党統一」という、野党が一丸となって選挙を戦う姿勢が鮮明になっていた。そして、民進党は一定の成果を上げて善戦したし、共産党も予想ほど勝てなかったが議席を伸ばすことが出来た。

都知事選、告示直前「宇都宮不出馬」の衝撃波 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

これを都知事選でもやろうと言うのである。宇都宮健児氏の都知事選不出馬はその流れに乗った形での行動だ。

保守的な候補2氏に投票したくない有権者は、宇都宮氏か鳥越氏かどちらに投票するか、票が割れるところだったが、これで鳥越氏一本に絞られる。それでも鳥越氏は当選しないだろうが、票を何万票集められるかが焦点だ。これで当選者と圧倒的な差を付けられては意味がないが、善戦したという印象を有権者に与えられれば十分な成果がある。

野党統一は、野党統一に票が集まることを実証し、報道してもらうことで有権者に対して、好悪は別として印象を残したい。万が一鳥越氏が当選すれば運が良かったという感じである。ただ、政策がない鳥越氏を当選させるほど都の有権者が痴人とは思えないが・・・

個人的には、政策がない鳥越氏をかつぐ野党統一は、小沢一郎氏の名言「神輿軽くて、パーが良い」を地でいっているのだろうが、そこまで有権者が白痴の集まりだろうかと思う。有権者も見抜くだろう。

もし蓮舫氏が都知事選に出馬していれば、当選する可能性が高かっただろうから、野党統一がいかに成果があるか、もっと説得力があっただろうに、民進党は蓮舫氏を説得出来なかった。俺が民進党の政治家なら蓮舫氏を絶対に都知事選に出馬させる。圧倒的な知名度と得票率を誇る蓮舫氏なら、「政策」をまともに語り得るなら勝てる可能性が十分にある。ここで都知事選に民進党候補者が勝てれば、来る国政選挙でも勝利の数は増えていくだろう。その布石に、蓮舫氏はなったはずなのだ。民進党は、本当に政治センスのない連中である。