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【書評】 最強の「リーダーシップ理論」集中講義 著者:小野善生 評価☆☆☆★★ (日本)

 

 

ジョン・コッター、ヘンリー・ミンツバーグ、マックス・ウェーバー、ウォレン・ベニス、ロバート・グリーンリーフ、そして日本の三隅二不二まで、世界の理論家によるリーダーシップ理論を講義形式に集めたもの。

大学の講義というよりは、大学の公開講座のように、社会人のためのリーダーシップの教養のために書かれたような印象を受けた。即ち本書は、教養としてのリーダーシップを学ぶことができる本なのである。

 

個人的に、コッター、ミンツバーグ、三隅、ウェーバーについては知っていたが、他の2人のリーダーシップ理論は知らなかったので本書で初めて知った次第。グリーンリーフはサーバントリーダーシップについての理論だったので、初見という訳ではなかったが、ベニスの変革型リーダーシップは勉強になった。

 

初めてこれら6人の理論家のリーダーシップ理論を手始めに知るには、適切な本である。絵が多いし、理論のポイントを(本当に氷山の一角だが)押さえている。

 

実際に自分の血となし、肉となすには、リーダーシップ理論の理論家たちの書いた本を読んでいかなければならないから、こういった入門書の満足度は高くないのだが、それにしても、入門書は、対象とするものへの読者の強い関心を惹くことができれば目標は達成しているのだから、本書は役目を果たしたと言うことができるだろう。