好きなものと、嫌いなもの

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あんまり書きたくない話~高校中退の件~

フェイスブックをしていたらある人(女性)から友達申請が来ました。「共通の友達」がいたんで承認したら、「なかよくしたいので、LINEのIDを教えるので気軽にメッセージ下さい」と言われました。別にもう友達になっているんだからFBのメッセージでやり取りすれば良いのに、何だっていちいちLINEでやり取りしなくちゃアカンのだ?察するに、なあんだ、出会い系か。

こっちも下心はゼロなので、めんどくさいなぁと思って落胆しました。「なかよくしたい」って異性に言うかな?いちいち。俺が男だったらキモいから言えないし、女だったらビジネスで言うかもしれない。ってことは後者か。

顔写真じゃなくてイラストだったので、出会い系じゃないと思っていたんだけど、これは出会い系の匂いがしますね笑

さて、友達から削除するとするかな・・・

 

さて、今回はレビューではなく俺の学生時代の話を書きます。

 

 

■義弟が高校に受かった!

 

義弟(16歳)がめでたく高校に合格しました。100人中70人が合格する高校ですから、落ちたら恥さらしだと思っていましたが、合格出来て何よりです。あまり勉強が得意ではなく、「落ちたかもしれない」と義母に言っているのを聞いたので不安でしたが、受かって良かった。

公立の工業高校です。以前書いたように「自動車関連の仕事」に就きたいと思っているので、工業高校は良いと思います。普通科のある高校なら自動車関連の会社に進むのは現実的ではなくなってしまいますね。

電気科か機械科に進みたいとのこと。彼の行こうとしている工業高校は最初から進路を決められないようです。入学して2年になってから専門が決まるのだとか。

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なんにせよ、これで夢に一歩近づけた感じですね。電気科や機械科なら高卒で就職する道もあります。IT系は進学しませんと就職は狭き門ですね。本人は専門学校など進学は考えていないとのことでした。

 

rollikgvice.hatenablog.com

 

 

■俺にもあった高校時代

 

 俺は高校というものを出ていません。通ったことはありますが退屈だったのと人間関係が嫌で辞めてしまいました。それから大検(高卒認定のことです)に合格して大学に進学しました。大検には苦労しませんでしたが、高校を出ていないことが人に言えないでいました。ほとんど勉強したことがなかったので、大学入試にはえらく苦労しましたが、どうでも良いですね。

高校に合格出来なかったら恥さらしだと冒頭で言いましたが、俺にとっては高校中退であることが恥だったのでしょう。この気持ちはだいぶ長く続いて25歳くらいになるまで消えませんでした。

 

成人した後、付き合った子には言っていましたが、なんだか重大発表をするように「実は俺、高校を出ていないんだ・・・」と言ったら、「あ、そうなんだ」とスルーであるかのように言われ、勝手に憤慨したものですが、他人からしたらそんなものかもしれません。まるで「実は俺、バイセクシュアルなんだ・・・」とでも言うように、恥を忍んで言ったのに、「何言ってんの?」的な顔をされたのが嫌だったのかもしれないです。

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重大発表をするように

 

 

高校は田舎の高校で、2年の途中まで通い、そこから上京した訳です。親父が東京に単身赴任をしていましたので、同居することに。

高校時代は、たばこや酒などは当たり前のようにやる腐った環境でしたので、自分を不良な生徒だと思ったことは一度もありませんでした。とはいえ俺は当時からたばこ嫌いだったため、生涯で吸ったことのあるたばこは、わずかに3本程度です。どうしても味と匂いが嫌いで吸えないので、友達とけんかになったこともあります。「吸え!」「吸わない!」「だったら絶交だ」みたいな笑・・・頭が悪すぎですな。

 

当時は、たばこや酒をやっても、悪いことをしているという自覚がないのでした。

でも俺の田舎の不良の定義は、たばこ・酒・女に加え、パチンコけんかが出来ないと不良とはみなされません。そして不良が格好良いとされていました。90年代の話ですが、皆ジャニーズみたいにルックスが良い不良が多かったですね。なので一見不良かどうか、見た目では分からない。不良が格好良いっていう感覚が恥ずかしいですがねぇ。

しかも、けんかと言っても俺の高校は漫画の『今日から俺は』とか『クローズ』みたいな、けんかをしまくる不良がたくさんいる訳でもないので、不良の癖に、他校の生徒に因縁をつけられたら尻尾を巻いて逃げてしまうような子が多かったですね。けんかと言っても、彼らの場合は、校内に限ったものでした。校内だと序列が出来ますね。そこで威張っているだけなんです。

 

18歳未満でも平気でパチンコ屋に行く訳ですが、俺はあのパチンコ屋のぎゃんぎゃんうるさい感じがダメで、入ることが出来ませんでした。今でも入ったことがないくらいです。しかもたばこを吸っている客が多いでしょ?もうそれもあって入店出来ないんです。そして気が弱いのでけんかも出来ませんでした。

特に俺は「たばこを吸えない」ので、「ヤマザキは真面目だ」と言われていました。それもあって自分は真面目だと思い込んでいたところもあるでしょう。酒を飲んでいる時点でアウトですが。

ちなみに、当時の俺は、おふくろから買ってもらったヘルマン・ヘッセの『車輪の下』や、芥川龍之介の『羅生門・鼻』などが愛読書でした。こんな風に内向的な性格ですから、とてもけんかなどは出来ない訳です。

 

車輪の下 (新潮文庫)

車輪の下 (新潮文庫)

 

 

 

羅生門・鼻 (新潮文庫)

羅生門・鼻 (新潮文庫)

 

 

女の子と交際するのも当たり前でした。純粋な恋愛というよりいい加減な交際ですね。ですから未だに少女漫画なんかに憧れるのは、自分はそういう交際を少年時代に出来なかったせいかもしれないです。

 

 

rollikgvice.hatenablog.com

 

 

当時の自分の夢はフリーターでしたので、いかに何も考えずにその日暮らしの適当な生活をすることを望んでいたかが分かります。夢がフリーターって何なのと思いますが・・・

フリーターは会社員よりもずっと制約があるし、適当な生活をすることには不向きであるかを、当時の俺は知らないので言っていた訳ですが。

 

■高校中退はハンデになる

 

最近、高校中退はハンデになると分かったという記事が出たので読んでみましたが、「高校を辞める人の中には、ややデリケートな一面がある人がいるように感じます」という表現があり、なるほど俺もそうだったなと思います。

 

「高校中退」はハンデになると分かった | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online

高校中退はハンデになることが書かれた記事です

 

 

高校中退理由について、退屈だったことと人間関係が嫌で辞めたと並列して書きましたが、本来の理由は後者です。

たばこを吸えない自分とか、パチンコ屋に行けない自分とかがいて、それと、興味を持ち始めた小説や映画の話題が出来ないことに苦しさを感じ、徐々に周りとの距離を感じるようになったことが一番大きかった。バカの中でも、繊細な方のバカだった訳です。俺は俺なりにデリケートだったと思います。そうでなかったら小説だの映画だのを好きにはならないでしょう。

 

この記事を読むまでもありませんが高校中退はハンデになります。学歴としては高校中退ですが、社会はそう見ません。「中卒」と見る訳です。求人に中卒以上と書かれている求人は、なかなか見られない。バイトは別でしょうが就職となると難しいですね。

記事の中で、以下のように書かれていますが、何もすることがない焦燥感というのは、よく分かります。俺も、高校を辞めた後、どうして良いか分かりませんでした。もちろん大検に合格することが必須だった訳ですが、試験の難易度よりも、「何もすることがない焦燥感」が嫌でたまりませんでした。

 

ここには、ある意味での世の中の縮図があります。高校という、人生の早い時期に人間社会のもっとも不公平なものといえる「いじめ」を経験するわけです。同級生たちは高校で1日中、勉強をしています。一方で、家の中に閉じこもり、特にすることがない。日が経つにつれて焦りが出てきて、ますますその焦燥感は強くなっていく。ほかの道を模索しても、「高等学校卒業」という資格がないと、あらゆる道が閉ざされてしまっているのです。

 

上京した後は自宅で自習をする生活をしていました。大検の問題が難しくなかったからです。しかしじっと家にいると辛いので、たまにバイトをしてみたり、遊んだりしてしまいました。

田舎の感覚で真昼間から繁華街で遊んでいたら、東京の警官に、「こんな時間に何をしているの?」 と叱られたこともあります。アホみたいな行為をしたものだと恥ずかしくなり、それ以来昼間の遊びは止めましたが、日中家の近所を散歩していたら、隣人に「学校は?」と聞かれた時は穴にでも入ってしまいたくなるような気分に落ち込みました。何もすることがない焦燥感というのは大きいですね。

俺はその後大検の予備校に通うようになりますが、勉強というよりは、人と交流したり、規則正しい生活をしたりすることが目的でした。

もともと人との交流が好きでなかったので、友達は作れませんでした。でも、通ったので多少は心にゆとりが持てたと思います。

 

高校時代~中退時はいろいろありましたが、否定はしません。たばこや酒を高校生がたしなむことは違法ですが、それも含めて自分です。バカなことをしたと思いますが、無理に否定はしたくない。

中退も恥ずかしいと思っていましたが、プライベートでは軽く言えるようにはなっています。職場が堅いところなので「俺、高校中退しちゃってるんすよぉ~」なんて間違っても言えませんが、聞かれたら隠せないので言うという程度です。

 

 

義弟は当時の俺と違って既に夢があります。必ずしも順調に進むとは限りませんが、自動車関連の会社に入れるよう、微力ながら応援していきたいと思います。応援と言っても何かする訳じゃないんですが、頼って来た時に受け入れるくらいでしょうか。

 

俺の両親は、高校中退には大反対でしたが、最後は認めてくれました。次第に同級生とも距離を置くようになった俺は、高校に通い続けることがしんどくて仕方がなかったんです。もし義弟がそんな風になってしまったら、高校中退のハンデについて教えつつ、どうしても嫌なら辞めてしまえと言いたい。

逃げ場がないことだけは、回避したいですからね。