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ももでちっそく

書評・映画レビューが中心のこだわりが強いブログです

【映画レビュー】 スーパー! 評価☆☆★★★ (2010年 アメリカ)

 

 

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完全なるバカ映画とはこういうものをいうのか。マーブルコミックスに本当にあるのかどうか分からないホーリーなんたらというコミックのヒーローになりきる中年男の物語。主演のレイン・ウィルソンは、さえない195センチの中年男を自然に演じていた。

しかしこの映画で本来主役になるべきはリビー/ボルティー役のエレン・ペイジだ。彼女は素晴らしい。狂気的な演技で、完全に主役を食っている。この映画にはケビン・ベーコンも出ているが、ペイジの狂気に比べれば大人しく見えるくらいだ。ケビン・ベーコンよりもイカれている女優がいるとは!

調べれば、ペイジは『ジュノ』においてアカデミー賞にノミネートされたこともあるという。オスカー俳優であっても退屈な演技をする者がいる中、彼女は今後の活躍を期待できそうである。この映画は大して評価できる映画ではないが、ペイジ見たさに観ても良い。それにひきかえ、リヴ・タイラーは何だ。ただ美人なだけで何もない。年を取ってもきれいなのはさすがだが、それじゃモデルと変わらない。

 

 

妻サラ(タイラー)をギャングのジョック(ベーコン)に奪われた、冴えない中年男のフランク(レイン・ウィルソン)は、ある日コミックショップに立ち寄る。そこでホーリー何とかというコミックを買う。店員のリビー(ペイジ)はそのコミックをバカにする。

 

 

フランクは、夢を見る。そして、日本のエロアニメの触手もの(夢の前に主人公はTVで触手ものを見ている)を思わせる触手が、家の中に入ってきた。そして体をがんじがらめにされて、頭部を切り取られて脳漿を丸出しにされた彼は、神の指に脳味噌を触られる。

これを啓示と勘違いしたフランクは、自らホーリー何とかをイメージした「クリムゾンボルト」となって悪を倒していく。といってもSFみたいに何か武器がある訳じゃないので、基本的には、レンチで悪を倒す。遂にはジョックを倒し、妻を奪還するという物語である。

だが、一人ではジョックを倒せないので、コミックショップの店員リビーを相棒のボルティーとして組む。しかしこのボルティーが、一応正義のために悪に暴力を振るっているクリムゾンボルトとは違って、暴力そのものに異常な執着を持つ、サド女だったのだ。

 

 

ボルティーの異常性は最初から露わである。彼女が目星を付けた悪党に、「アハハハッ!アハハハッ!」と笑いながら暴力を振るい、殺害しそうになるのだ。慌てて止めたフランクに、彼女は「あっ、ごめん殺しちゃ駄目だった?」とか言う。なにこいつ・・・異常過ぎ。

 

ガソリンスタンドで、フランクを殺そうとしたジョックの部下を助けようと、車を衝突させた時も、ボルティーは「アハハハハハーッ!」と笑いながら車を相手にぶつける。「骨が粉々になった」と言って有頂天になる彼女。暴力を振るうことが楽しくて仕方がない様子。まるでこれじゃ、人を殺すためにヒーローになったものじゃないか!

 

とかなんとか、最初から最後までこういう始末で、暴力を振るうことに執着するサド女・ボルティーがすさまじい活躍を見せる。

 

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最初はかわいい店員だったリビーだが・・・

 

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舌の根も乾かぬうちに、このキチガイぶり。今まさに殺さんとしているところ。あたしはクリムゾンボルトの相棒、ボルティーよっ☆オーイェー!!・・・このバカが笑

 

ジョックの家に入り込み、済々と敵を殺せると意気込むボルティーはこの表情。

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静かにしないとジョック一味に見つかるというのに、相も変わらず「アハアハ」言って大騒ぎして、敵を殺しまくるボルティー。一応の物語の目的は、フランクの妻サラを奪還することなのに、ボルティーの異常な暴力への執着が強烈で、彼女が主人公のようだ。

なのに、あっさりとジョックの家で一味の一人にぶっ殺されてしまうから、残念でならない。

 

私が監督なら、フランクをここで殺してしまうだろう。そして、サラの奪還なんかどうでもよくしてしまう。そしてとことんまで、ボルティーの異常で暴力的な活躍を見せることに終始する。そして、最後は連邦政府とボルティーの一騎打ち。それでも死なない異常者・ボルティー。みたいにぶっ飛んでしまったら面白かったのだが。

期待通りの(?)妻の奪還なんて、別に見たくなかった。本作の監督は、エレン・ペイジの狂った演技を見て、「えーい、彼女を主役に置き換えちゃえ!」って思わなかったのか。中年男のバカみたいなヒーローものより、異常なサド女・ボルティーの活躍の方が面白いのに。

 

 

どうでもいいが、主演のレイン・ウィルソンって中川家礼二に似てるな・・・

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