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【映画レビュー】 相棒・劇場版IV 評価☆☆★★★ (日本)

『相棒・劇場版4』は、テレビ朝日のドラマ版で有名な『相棒』シリーズの劇場版。主人公・杉下(水谷豊)と、4人目の相棒である冠城亘(反町隆史)との警察ミステリーである。私は、劇場版を1作目から見ているが、本作がいちばん印象に残らなかった。キャストにはあまり不満はないが、物語が面白くなかったと思う。「国に見捨てられた男」の物語は、戦後から現代に至るまでの悲劇で、悲劇性が弱いのか、共感を覚えなかった。テーマそのものはうまく料理すれば面白くなったはずなのだが…

トリックもいまひとつで、警視庁内部に犯人が入り込んで、犯人が落としたUSBを伊丹刑事が間違ってPCに挿入してウイルスをバラまくとか、「そんなことあるのか!?」という感じ。伊丹刑事は懲戒ものじゃないのか。事情があるとはいえ、杉下が犯人を警察に銃撃させまいと、犯人をかばって警察に撃たれるんだけど…意味がわからない。

えりかという、「国に見捨てられた少女」もいるのだが、えりかも警察の目をうまくかいくぐって脱走しちゃうし…そんなに警察ってアホなのかなぁ…と不思議だった。詰めが甘い脚本なのだろうな。