- 作者: ダニエル・ゴールドベリ,リーヌス・ラーション,羽根由
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2014/03/27
- メディア: Kindle版
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『マインクラフト 革命的ゲームの真実』を読んだ。
『マインクラフト』というゲームを、俺は持っているし、プレイしたこともあるが、あんまりやる気が起きず放置している。しかし、この余りの人気に、何か惹かれるものがあり、本書を手に取った。そして、何故『マインクラフト』が人気があるのかよく分かった。
『マインクラフト』はサンドゲームというジャンル(『マインクラフト』は、レゴの様な見た目のオープンワールドの世界観。そこでプレイヤーは建造物を作ったり、敵を倒したりして生活する。建造物は幾通りもの方法で作れる。物語の展開はプレイヤーの手に委ねられる)のテレビゲームだが、大手メーカーから発売されたものではなく、マルクス・パーションという、一人のスウェーデン人プログラマーが、余暇に作ったゲームなのだ。その正式版というのが発売になったのが2011年。それからコンシュマーゲーム機にも移植され、売れ続けている。
そんなインディゲームがこんなに人気になるのか?『グランドセフトオート』や『フォールアウト』なら分かるが?パソコン/マック版の売り上げが2000万本を超えているというから物凄い売れ方だ。
本書では、『マインクラフト』は、最初から完成されているゲームじゃないから売れているという。
プレイヤーがゲームと共同で物語を作れるゲームだから売れている。
そして何より、ネットの存在だ。YouTubeで『マインクラフト』が紹介されたり、プレイヤーが実況プレイされたりする。
それで情報が拡販されて、また売れる。
こんなにゲームと共同で物語を作れるゲームなら、俺もやってみようとなる訳だ。見た目も簡単そうに見える。
メディア研究者アレックス・リーヴィットは、本書でマインクラフトを、発明者と利用者の共生関係のなかで生まれたポップカルチャーと言っている。
本書では『マインクラフト』の正式版発売前の状況も書いてあるが、マルクスはユーザーと意見交換をしながらゲームを開発しているのだ。
ゆえに、リーヴィットの指摘は分かりやすい。
何よりも『マインクラフト』は、プレイヤーと共に物語を作れるのだから、発明者(ここではマインクラフト)と利用者の共生関係が継続するゲームといえるだろう。
最後にリーヴィットの引用を引こう。
「一般的な映画、音楽、ゲームは、大衆のもとに渡る前に、すでにクリエイティブな作品として確立しています。しかし、マインクラフトは違いました。どちらかといえば、ユーザー自身が内容を決められるプラットフォームのようなものだったのです」
未だ俺は『マインクラフト』をやらないが、いつかやってみたい、と思えるゲームだった。
そして日本のゲームも、マリオだのゼルダだの過去の遺産に拘っていないで、独創的なゲームを作って欲しいと思った。
- 作者: ダニエル・ゴールドベリ,リーヌス・ラーション,羽根由
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2014/02/26
- メディア: 単行本
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